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zoom RSS  信介ハバロに羽ばたく‐24年ぶり風雲篇

<<   作成日時 : 2017/05/18 05:02   >>

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 2700円が2冊なら「21世紀の資本」なみだ・・ここで泣いてはいられない。図書館に申し込んだのが1月26日、5番目だった。たぶんスロースローの「老人の門」のてい。準備中でもあり3カ月半かかったが、やっぱいいなあ。待ったかいがある。五木寛之「青春の門 風雲篇」上下巻は3日で読了でした。

 200pの2700円は暴利だ。文庫版は1冊完結で900円くらい。でも第1部の筑豊篇からずっと挿絵付の単行本を買った。風雲篇も絵付で読みたい。講談社も老人の足元をみるとはあくどい。ケースなしで1冊400pの2千円くらいにしろ〜。

 金はないけど時間はたっぷり、じっと待つ。予約はみんな2巻セットのよう。先日2冊いっしょに回ってきた。

 第1章は「斑鳩(いかるが)への単独行」。列車が駅に近づき「えー、次は京都ー」の声で信介が目覚める。えー、なんで奈良の斑鳩に向かうの、袖井って誰??

 あれから既に24年、小樽に単身赴任してデスクをやっていた。週刊現代で8部の風雲篇が始まり、毎週買って読む。どうせ本になるのだから、と一度ぽっきり。週刊誌も全部捨てる。が、待てど暮らせど本が出ない。やっと去年暮に単行本と文庫本が一挙刊行。新年から9部漂流篇が再開されるのに合わせたようだ。

 すっかり忘れている。袖井さんというのはシベリアの抑留兵。信介が居候していた江差の寺住職の息子はシベリアで死んだといい、同じ収容所にいた。信介がソ連へ渡ることになり、シベリアの生活や息子さんの最期の様子を聞くために訪ねた。

 へー、の世界ですね。すっかり記憶が飛んでいる。おもろくて、引き込まれる。これが五木ワールド、軽いがダイナミックだ。有無をいわせね展開は、映画やTVドラマを見ている感じ。だから「あーおもろかった」となって、後は忘却の彼方なのか。盟友の川崎作品は、どちらかというと「暗くて重い」からずっしり胸に残る。好対照ですね。

 再開された漂流篇は初回だけにする(毎週430円はつらく、川崎さんみたいにつらっと立ち読みできない)。今度は1年くらいたったら本になるはず。その時、(文庫本の方を)買えばよい。

 イルクーツクから大型車でバイカル湖に向かうシーンからスタートです。乗っているのは4人。帰化した日本人医師、案内人のアムール(通称)、現地の看護婦と結婚した抑留兵(故人イトウ)を父とする少女アニョータ、そして信介です。信介は左の足首を骨折してギブス姿だった。

 アムールとアニョータ? なぜイルクーツクなの?

 風雲篇を再読して解明でした。ソ連に密航して、信介がヨーロッパを目指しているのは覚えていたが、細部はすっかり消し飛んでいた。それが、薄々だがよみがえってきた。

 信介はアニョータの家に招かれ、父親が残した日本語メモ(手記)の通訳をやるんですね。灰色のノートは「断想録」と記され、細かな文字が万年筆でびっしり書き込まれていた。大学ノートが頭の中に浮かんくる。そうそう、抑留兵の苦悩がつづられていたんだ。

 五木さんは美少女が大好き。熟女のカオルさんも出てくるが、織江に襟子(ソ連に同行)、そしてアニョータだ。信介はアニョータからロシア語の特訓を受けるんですね。ボディーランゲージだから覚えが早い。

 時代は1961年だから、戦後まだ16年。イトウさんは洗脳という学習を積んで指導者となり、現地に残りました。3年くらい経っているとして、アニョータは13歳、中学生ですね。それがベッドの中でロシア語を教えるんだから、青少年なんとか条例というのはソ連にないのかしら?

 まあ、小説だからいいか。

 アニョータはハバロフスクのホテルで働いていて、泊まっていた信介と知り合う。ソ連極東の独立を目指すグループの誘いで密航した信介や元新聞記者の西沢らは協議が決裂して追放される。信介はアニョータの助けで放浪の旅を続ける。

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週刊現代2月4日号の「新青春の門」グラフ(1974年・筑豊)と「中年のハバロ」ロケ(91年)

 ハバロフスクのホテルを思い出しました。91年8月でした。これが大変だった。なにがというと、旧ソ連の8月クーデターがハバロ出発2日前に起きたのです。

 TVHに出向していて、91年秋に旭川地区で放送開始するのを記念して「スタルヒン剛速球の遺産」という番組作りに取り組む。日ソ少年野球交流というのがあって、日本チームがハバロを訪れ試合をすることになっていた。これを取材して番組の目玉にしようとした。

 8・21に突然のクーデター。少年野球チームの訪問は中止となり、取材をあきらめかけた。ところが、クーデターは失敗して、ゴルバチョフが一時的ですが復権する。キャンセルの航空券などを取り直して、4人の取材班が出発した。野球は中止でしたが、スタルヒンの出身校の旭川・日章小で集めた野球道具をいっぱい抱えてハバロの少年チームを訪ねました。

 この時、泊まったのが外国人向けのインツーリストHでした。スパシーバとダスビダーニャくらいしか知らない。夕食時、カタコトの英語で何とか注文したのが、ステーキとビールにウオッカ。シャンペンを勧められたが高そうなのでやめる。ステーキといっても、固いサイコロ状で4人前と飲み物で3千円ちょっと、ヤスー。

 2日目の夕食は豪華にいこうと、同じレストランにいったが、「ステーキしかありません」。シャンペンも安いと分かり、前夜との違いはこれだけ。取材時にロシア人通訳に聞くと、夕食は簡単で昼食メニューが豊富だとか。3日目の昼はボルシチや魚料理など満腹になって1人千円くらいでした。

 熱いハバロの日々が懐かしく甦りました。

 本題の「青春の門」の方ですが、どんな展開なのでしょう。長期の休載はソ連崩壊ですっかりロシアが変わったことにあるとみた。20年のブランクといっても、五木さんは「親鸞」などの大作を書き続けていた。長いトンネルを抜けてゴールを見据えたのでしょう。

 10部で完結らしいので、あと3年くらいか。さらなる健筆を期待したいですね。

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